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夜顔

20081150014 明日までの上映と知り、慌てて銀座へ出掛けました。寒さが肌を刺すような1日。

「夜顔」原題は、Belle Toujour。カトリーヌ・ドヌーブの代表作のひとつ「昼顔」(1967)の続編なのです。ちなみに、昼顔の原題はBelle de Jour。

「昼顔」のルイス・ブニュエル監督へのオマージュ。(監督のマノエル・ド・オリヴェイラ氏はなんと99歳だそうです!)38年後に、まさか続編が出来るなんて思いも寄らぬところでした。ヒロインのセヴリーヌ役はビュル・オジェ。どうしてもドヌーブの印象が強過ぎてピンとこない・・なぜ、ドヌーブはこの役を受けなかったのだろう?それとも、オファーがなかったのかな?

ラストが突然過ぎて思わず苦笑。謎解きを待っていた私には”肩透かし”です。ひょっとしたら、監督は「謎」そのものの存在だけ描きたかったのかも知れません。そして、妙齢のご婦人となったセヴリーヌを、あくまでミステリアスな天使として扱っています。そこらへん、日本とフランスの(男子の)違いかな?

ウイットに富んだ会話は、フランス映画の専売特許。エレガンスの教科書のようなファッション。ピラミッド広場の高級ホテル「レジーナ」。その前に立つジャンヌ・ダルクのスタチューと、Parisの見本みたいな舞台。嫉妬の混ざったような、複雑な懐かしさが込み上げてくる。

失敗だったのは、もう1度昼顔を観るべきだった。遠い記憶を手繰り寄せても、ふたつが繋がらないのです。色あい、空気感、匂い、全てが異質な作品。そしてあのセヴリーヌは、神経症的に痩せた女になっていました。過去を否定し蓋をした、不安だらけの未亡人に・・・。若さが色褪せようとも、タフな大人の女性になっていて欲しかった。まだまだ現役、大女優のドヌーブのように(笑) 確かに今の彼女には、2006年のセヴリーヌは無理かも。

約1時間半の上映は、フランス語のレッスンにはなりました。

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コメント

おはようございます。
お恥ずかしながらフランス映画に造詣がないもので・・・。
この映画も知りませんでした。
ただ、カトリーヌ・ドヌーブさんは知ってます、というか分かりました。「8人の女たち」と「ダンサー・イン・ザ・ダーク」に出演してましたよね。この二つの映画は見ました。「8人の女たち」は好きでしたね~。そういえば、この監督の「スイミングプール」も見ましたぁ。「8人の女たち」は衣装も素敵で楽しめました。一番印象に残っているのは、女性は怖いってことですかね(笑)。
でも、正直初めはどの人がカトリーヌ・ドヌーブさん??という感じだったのです。役柄を見てわかった次第であります(笑)。

昨日のコメント有難う御座いました。ずっと心に温めてきた思いだったので、こうやってカタチに残せて、正直、ちょっとホッとしています。今でも彼女がいないという実感が
わきません。きっとずっとそうなのかもしれません。時折、ふと思い出しては淋しく、悲しくなります。でも昨日あの記事を書いていて思ったのですが、悲しみや淋しさの中にもほんのり彼女の温かさがあるようで、ちょっと嬉しくなりました。誰にも言えずにいた思いもこうやって色んな人たちの温かい気持ちでゆっくりとカタチを変えていけるものなのですね。有難うございます。何だかちょっと救われたような、スッキリしたロンバケです。

投稿: Long Vacation | 2008年1月18日 (金) 09時13分

「8人の・・」も、「ダンサー・・」も、観ました。
ドヌーブは、精力的に映画に出てますね。
「スイミングプール」は、最近DVDで観たばかり。
良かったですね!面白かったです。

ロンバケさん、気持ちを言葉に出来て良かったですね。
”悲しみや淋しさもゆっくりとカタチを変えていく”
そうですね。
私もそう思います。

投稿: Hana | 2008年1月18日 (金) 11時25分

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