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un homme et une femme 「男と女」

20071250016 船の汽笛。ドービル海岸のグレイの空、フランシス・レイのノスタルジックな音楽にのせ、物語は始まります。

ソムリエールHiroko女史の1番好きな映画は「AMELIE」とのことですが、私はこれかも知れない。舞台となった「ホテルノルマンディー」へ、映画を辿って旅したことがあります。同じくグレイの今日の空模様。久しぶりにDVDを鑑賞。

知的で上品、正統派の美女でありながら、時折見せる繊細さ、脆さが魅力的なヒロイン、アヌーク・エーメ。そのナイーブな演技が際立つ、透明感のある映画です。監督クロード・ルルシュ氏は、彼女または、ロミーシュナイダーにオファーするつもりだったらしい。きっと、クールビューティーがご希望だったんでしょう。相手役は、ジャン・ルイ・トランティニャン以外には考えられなかったよう。確か彼はレーサーでもあったと思う。まさにイメージ通りなのですね。

大人ゆえ、甘いばかりのラブストーリーではありません。想い出や背負ったものが多いだけ、ためらいながら恋に落ちる。その表情、指の動き全てがもどかしく、切ないのです。そして、何よりも音楽!彼女の長いまつげが揺れ、そこにかかる曲。もはや台詞はいらないのですね。ルルシュ氏ほど、音楽の効果を信じた監督も少ないのではないでしょうか。

当時監督は破産寸前。夜中ふらりとドービルまで車を走らせ、早朝、砂浜を歩く女性と子供の姿を見て、「男と女」のアイデアに繋がったと言います。節約の為屋外はカラー、室内はモノクロで撮影したのも、かえってプラスの評価に・・・。映画はカンヌで見事グランプリを獲得。後に彼はインタビューでこう答えています。

映画は人。まして、特殊撮影なんて考えられない。これからも好きな映画を撮り続けて、ハリウッドで撮る事はないだろう・・・と。

他界した元夫の役を、シンガーでもあるピエール・バルーが好演。前半は、人生を謳歌するサンバのリズムが散りばめられています。そしてレースのシーンも満載。ロマンティックでありながら、男性も楽しめる作品です。車を愛し、美しい女性と恋に落ちる・・・これって、どう見ても男性の憧れ、ロマンですよね(笑)

美しい海辺を歩くふたりの会話には、彫刻家ジャコメッティの言葉が。「芸術より人生」   

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コメント

フランス映画は以前良く観たとか書きながら。この映画を未だ観ていないというのはかなりモグリですね・・(反省)いつでも観られるやぁ・・と思って何年経つんでしょう・・。アメリは好きな作品の中の上位かな・・?モニカベルッチのアパートメントも好きな映画ですね★ カトリーヌドヌーヴの若かりし頃のシェルブールの雨傘・・いい映画だなぁ♪サントラももちろん持ってます♪
【居酒屋】観ました?エミールゾラ原作の古い映画です。↓こちらの解説はどなたかのブログで紹介されていた引用です。あ~でもhanaさんならすでに観てるかな?

一人の女の人がただひたむきに生きようとしているだけなのに、周囲の男の身勝手によって思いもしない運命に翻弄されて堕ちていく姿は、決して華やかではないパリの下町の貧しい人々のなかでもきわだって寂しい。薄汚れたいかにも侘しい居酒屋で少しだけワインが残ったグラスを前にして、放心したように椅子に凭れてうなだれているジェルヴェーズを見ていると救いようのない気持ちになる、そしてあちこちほころびの目立つ服を着た娘ナナが真新しい包装用のリボンを首に結んで薄汚れたパリの街に飛び出していく姿が追い討ちをかける。

投稿: ソムリエールhiroko | 2007年12月13日 (木) 23時28分

Hirokoさん。

確かにいつでも観られるベタなフランス映画(笑)ですね。
久々に観たけど、以前より味わい深かったな~違う気付きがありました。

「居酒屋」は、初めて聞きました。やはり、原題はブラッスリーなのかしら(笑)
エミール・ゾラって作家だっけ?絵も描いたんだっけ?などと混乱して”ウィキペディア”で調べると作家。でもセザンヌと親交があったんですね。きっと、美術館で何回か名前を見て、ごっちゃになってるみたい。
私もモグリです(笑)機会があったら観たいです!

カトリーヌ・ドヌーブは「昼顔」が好き。
どんな役を演じても、やはり高貴な感じですね。

投稿: Hana | 2007年12月14日 (金) 00時53分

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